「ミゼリコルドの聖杖 永遠はわが王のために」 高殿円 (角川ビーンズ文庫)

アルフォンスは国と民の窮状を知りレジスタンス活動に身を投じ、偽王キースは彼のやり方で国を建て直そうとしていた。
再び交錯する2人に待ち受ける運命とは…。パルメニアの未来は誰の手に…。

シリーズ2冊目。
物凄い勢いで進行していく話に途中で読むのを止められず、一気に読了。
ひたすら駆け足な展開だったためか、前作で活躍のあったビクターやエミリオはすっかり出番を奪われてるし、
宮廷陰謀劇としても結構力技な決着のさせ方をしてるような感じ。
まあ、話はきっちりかたを付けているし、ラブラブストーリーに終始する展開はこれはこれで少女小説らしいドラマチックな展開で良かった。
キースに対して跪くマウリシオの姿に衝撃を受け、嫉妬し、暴走するアルが印象的。
改訂版の書き下ろし短編を読むとデビュー作以降の作者の変化が目に見えるようで妙に笑える。
マウリシオ、こんな人だったなんて…w

前作感想→http://d.hatena.ne.jp/kirisakineko/20050515#p1