野村美月 「“文学少女”と穢名の天使」 (ファミ通文庫)
クリスマス間近の街からひとりの少女が姿を消した。
水戸夕歌──ななせの親友の行方を追う心葉たちに待ち受けていたのは…。シリーズ四作目。
ガストン・ルルー「オペラ座の怪人」をモチーフに綴られる今回の物語。
誰が《ファントム》で、誰がラウルなのか!? 少女の行方は何処へと?
事件の流れや背後関係を巧みに隠しながら語り継ぎ、天野遠子の読み解きによって全てが明らかになる。読書時の感覚はまるでミステリを読んでいるかのようだった。
心葉を想い、夕歌を想って涙する、琴吹ななせの健気な姿。
そして、本作におけるファントムやクリスチーネたちが織り成す、狂おしくて悲しい魂の軌跡が、読み手の心を深く揺さぶる傑作。
- 作者: 野村美月,竹岡美穂
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2007/04/28
- メディア: 文庫
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