木原浩勝・中山市郎 「新耳袋 現代百物語 第四夜」 (角川文庫)

おなじみ幽霊譚から狐狸妖怪の類に加え、今回はUFO話とこれまで作者が封印してきたとびきりの不気味な話「山の牧場」が収録された第四夜。
んー「山の牧場」編を読んでも具体的な情景がいまひとつ思い浮かばないなあ。
こちらの想像力が足りないのか、怪異譚読みの経験不足からなのか。映像とかで見たらショックでかそうな気がするんだけどにゃあ。
個人的には第五十三話「八甲田山」や第五十九話「吊り下がる」の方に怖さを感じる怪談初心者。
強烈だったのは第六十九話「天使」たった九行! たった九行で何この凄まじさ。うーわーと声を出さずにいられませなんだ。
他に印象深かったのは第五〜七話「実家に住むもの」第十七話「すりガラス」あたり。
第四十三話「まれ人」みたいなのもやっぱり好きなワタクシであります。

新耳袋―現代百物語〈第4夜〉 (角川文庫)

新耳袋―現代百物語〈第4夜〉 (角川文庫)