蘇部健一 「六とん2」 (講談社ノベルス)

第3回メフィスト賞受賞作にして、笠井潔の「単なるゴミ」評でミステリ界を風靡した「六枚のとんかつ」。その第二弾。
「六とん3」が刊行されてしまったので、長らく積んでいた2を慌てて山の下から発掘してきましたよ。
わあ、くっだらないなあ! このゆる〜い展開とオチの数々に半笑いするしかない。腰砕け必至のしょんぼりミステリ+SFの数々。でも、それがイイ。
立ち読み用に配したと思しき巻頭の「最後の事件」。これのオチにププッときてしまったアナタは蘇部健一ファンの資格有り。
本棚に戻したくなった人はさようならー。
「誓いのホームラン」のあまりにトホホなオチはプロ野球ファンにとってがっがり度倍増。
「地球最後の日?」のラスト絵も噴いた。「叶わぬ想い」これはひどいこれはひどい。「きみがくれたメロディ」わ、何この乙一っぽいの。
…というわけでそれなりに楽しく読んでしまいましたとさ。

六とん〈2〉 (講談社ノベルス)

六とん〈2〉 (講談社ノベルス)