新井輝 「ROOM NO.1301 #8 妹さんはオプティミスティック!」 (富士見ミステリー文庫)

念願かなって佳奈とつきあうことになったシーナ。13階の外に新たな居場所を見つけた冴子。
そして、健一は自分自身を見つめ直し始める…。
 本編と密接にリンクする短編集をあわせて、ついにシリーズ巻数二桁突入の青春グラフィティ。
モラトリアム真っ只中の若者たちが右往左往している様子を横で見守る大人たち。
早苗や波奈との語らいの中で健一も少しずつ変わっていってる…のだと思う。
これまで何事にも受身で流されているままだった健一が初めてがむしゃらになった瞬間、
一つの大勝負(ライブ)へ向けて気持ちを高めていくクライマックスがなかなかに感動的でありました。
健一だって熱くなれるんじゃないか。
…それでも、この後の遠くない未来に二人の訣別がやって来るのだと思うと、せつないなあ…。


シリーズ感想:
1〜5巻
わん
6巻
7巻
つー