桜庭一樹 「GOSICK s II 夏から遠ざかる列車」 (富士見ミステリー文庫)

夏休み中のヴィクトリカと一弥を中心にアブリルや久城瑠璃たちのお話も絡めた連作短編集。
事件らしい事件も起きず、夏の日の下でごろごろ転がるヴィクトリカとそれに日傘をさしてあげる一弥の姿がひたすらに微笑ましいこと。
オカルト好きアブリルの地中海バカンス、某キャラの少女時代の友情、一弥を溺愛するお姉ちゃん・瑠璃の「怪人の夏、日本の夏」、ドリル警部グレヴィールの男心がせつない「初恋」。
謎解き要素はいつも以上に小粒なれど「GOSICK」世界を彩るキャラクタたちがなんとも魅力的で読んでて楽しいなあ。
特に今回初登場の瑠璃さんがかーわいいー。キャラも語り口も良かったし、瑠璃さん編また読みたいですにょ。
久城瑠璃と平井涼*1が学友だとか、河上君とどっかで出会うとか、そんな夢のコラボレーションやりませんか富士ミス編集部様さま。
雑誌掲載時にあった「怒りの表情で手紙を握りつぶすゾフィーさん」とか「少女時代のふたり」の挿絵が文庫に収録されてないのがちょっと残念。
ってか、そろそろ「GOSICK」画集出してもいい頃合じゃね?


感想:
「GOSICK」1〜4巻
s1

*1:「平井骸恍此中ニ有リ」ヒロイン