田口仙年堂 「吉永さん家のガーゴイル 10」 (ファミ通文庫)

ガーゴイル過去編の後編。
ドミニオンの無念、双葉の叫びとユキの想い…。何度も目をうるませつつ読了。
すべてを思い出し、様々な想いを胸に秘め、それでも大切なものを守ると誓うガーゴイルの姿が本当に本当に感動的。
不在のガー君の代わりに皆を守ろうとしたケルプ君の雄姿も素晴らしかった。
教科書でしか戦争を知らない世代が真摯に”戦中の日本”に向き合い、ライトノベルの枠の中で紡ぎあげた物語。
ガーゴイルの背景もぐっと深まるシリーズ屈指の傑作エピソードでした。