「新都疾る少年記者 東京タブロイド」 水城正太郎 (富士見ミステリー文庫)

舞台は昭和29年。ペンで社会正義を世に問う新聞記者になるべく上京を果たした少年・遊馬。
だが、彼が就職したのはオカルト系の怪奇情報を専門に扱うタブロイド紙だった!?

主人公がオカルトじみた事件や謎の人物を追いかけたりするうちにいろいろあって、最後に事件の流れが解明される、というタイプのミステリー。
猟奇や怪人といった物語上のキーワードは「浪漫探偵」シリーズ(新城カズマ)や「仮面は夜に踊る」(名島ちはや)と一緒なんだけど、
「浪漫探偵」ほど独自色は出てないし、「仮面は夜に踊る」ほど世界観や物語がしっかり固まってはいなくて、
この1巻ではまだそんなに面白くはなってない模様。
とはいえ、猟奇王はなかなか愉快なキャラクタだし、
女装が似合う主人公や女の子キャラの複数配置とか、惹かれる部分もいくらかあるので、続けて読めば面白くなりそうな気はする。
レーベルを下支えした長期シリーズの1つでもあるわけだしねえ。
問題は、10冊以上出てるシリーズを今さら読んでいく気力と暇がわたしにあるかどうかだったりして…w