「銀盤カレイドスコープ Vol.4」 海原零 (スーパーダッシュ文庫)

サブタイトル「リトル・プログラム:Big sister but sister」。
今回の語り手は桜野タズサの妹・桜野ヨーコ。
世界トップレベルのフィギュアスケーターである姉をもつ妹の、
悩みと恋、姉への憧憬と嫉妬、そして、フィギュアスケートへの想いを描いたお話。

ヨーコちゃんのタズサに対して抱いてる複雑な想いが丁寧に描かれてて良し。
一人の少女の成長物語として楽しんで読めました。
スケート描写は相変わらず素敵きわまりない出来で満足。
まあ、タズサが主役じゃないぶん、これまでの3冊に比べると燃えと萌えがちょびっと物足りないぞーってのはあるんだけど。
でも、この初々しさがまた別な魅力もあって、読んでてときめきます。いやあ、素晴らしい。
姉妹の間にある絆みたいなものを感じさせてくれる展開も大変よござんした。タズサさん最高。
これからのシリーズの方向性として、今回のようにタズサ以外の視点で語っていくのが可ならば、
これはもう是非ともリア・ガーネットの話が読みたいぞ、と。

既刊感想→http://www.big.or.jp/~pon/book/kaibara.htm