「猿来たりなば」 エリザベス・フェラーズ (創元推理文庫)

誘拐事件の調査のためにやって来た素人探偵のトビー・ダイクと相棒のジョージ。
彼らを待っていたのは、胸にナイフをつきたてられた刺殺体だった…。ただし被害者はチンパンジー!?

厳格なモラリストである老婦人がチンパンジーを欲しがったのはなぜか? また、そのチンパンジーを殺したのは一体誰で、その理由は何なのか?
フーダニットとホワイダニットな面白さのある本格ミステリ
主人公で語り手であるトビーが行動の主導権を握っていて探偵役のように振る舞っているのに、
実際は助手面しているジョージの方が真相を看破するというというホームズ&ワトソン役の逆転配置が面白い。
トビーの自信満々の推理が次々に打ち砕かれてくあたりは見物。
真相に関しては、これと同系統のネタを扱ったミステリを読んだことがあったのに、最後までそれに気付きませなんだ。
にゃー、やられてもたー。