「学園都市ヴァラノワール 未来は薔薇の色」 桜庭一樹 (ファミ通文庫)

優秀な戦士を育成するための学園都市ヴァラノワールを舞台に、勇者を目指す少年少女たちの日々を描く。
同名ゲームのノベライズ作品。

主人公のミュウがボクっ娘なあたりが桜庭さんらしいというか。原作ゲームではどうなんだろ。
とにかく、枚数のわりにキャラクタ出し過ぎ。おかげで1人1人の描写の物足りないこと。
それぞれに対してミュウとの友情イベントが用意されてて、おいしい場面ばかりつなぎ合わされてるような展開なので、そのへんはまあまあ楽しい。
でもやっぱり、もう2〜3冊かけて書いたならもっと面白くなるだろうになあと思うことしきり。
ナギの魔族のハーフであることの疎外感とか、ノルンの気の持ち方とか、桜庭さんならもっと突っ込んで書きこめるだろうに…。勿体ない。
こういうRPGとかSLGゲームのノベライズを読む度にいつも感じることなのだけど、書かなきゃいけない量のわりに枚数の制約がきつくて、
結果キャラやストーリーの表面だけなぞる形になってしまうというのはどうにかならんものか。
まあ、ちょっとだけ、ゲーム版をやってみたくなったのは事実ですがの…<まんまと釣られそうになってる。