「きみにしか聞こえない」 都筑せつり(原作:乙一) (あすかコミックスDX)

頭の中に想像の携帯電話をもっていた少女。その電話がどこかの誰かとつながってしまう…。
表題作「きみにしか聞こえない」ほか「傷」前後編を収録。乙一原作の小説のコミック化作品。

原作未読。「きみにしか聞こえない」がめちゃくちゃ好みなお話でした。傑作じゃないですか。筋立てもキャラクタも雰囲気も素晴らしい。
絵の方もとても良い出来で、特に野崎君がリョウを優しく諭すとこから発声練習をするという流れの2ページ分。
この2ページに関しては原作のイメージをはるかに上回ったに違いない。…と未読のくせに確信。

特にこれといった深い理由はなく、皆がこぞって褒め称えるような作品ならわざわざわしが読む必要もなかろー…なーんてアマノジャクさで
乙一作品にあまり手を出してないわたくしですが、そのへんをちょっと反省。
でも、まっさらな状態でマンガ版を読めたのはある意味幸せだったのかもしれない。

「傷」の方は少年たちのあまりのピュアさが何か痛々しく感じてしまうのでパス。絵も微妙に好みではないし。