「All You Need Is Kill」 桜坂洋 (スーパーダッシュ文庫)

初年兵として戦争に加わったキリヤは繰り返す時の中に迷い込んでしまう。
訓練、出撃、戦死。訓練、出撃、戦死。訓練、出撃、戦死。
…彼はループから抜け出すことが出来るのか。

異星物と人との戦争で明け暮れる世界を舞台に、ループの連鎖に陥った少年の成長を描いたお話。
ゲームオーバーを繰り返しながら経験と技術を少しずつ積み重ねていくというあたり、アクションゲームの構造を小説化したような印象。
結構ありそうでなかった類のお話かも。まあまあ面白い。
ただ、主人公とヒロインのキャラが弱くてドラマ性が足りないのと、
結局戦争の一場面を描いてるだけで話がこじんまりとしてしまっている感があって、お話にのめりこむまでには到らず。
3冊くらいかけて、キャラクタや世界観の背景をもっと書き込んで、主人公とヒロインの間柄を盛り上げてくれれば良かったのに。それと、わたし的には萌えの殻はあった方がいいな。