「わすれな人。」 朝丘戻。 (コバルト文庫)

兄に恋してしまった弟のお話。ボーイズラブ

わたし自身が三人きょうだいの一番上なこともあって、兄を恋い慕う主人公の心情はあまりよくわからなかった。
逆に兄の方の態度とか心境なんかは結構わかるという気がして、そのへんが良かったかなと。
下から尊敬されたり憧憬の対象にされるのが、兄としてくすぐったくも誇らしいものだってのは共感できる。
もし弟や妹が何かに迷っていたり悩んでいたりするなら力になりたい。
兄弟って特別だよね。と、実際に口に出してはとても言えないけど(恥ずかしいし)、でも心の中ではずっとそう思ってる。

お話としては、告白されて戸惑う兄貴の描写とか、三章にはいってからの展開がうわーいという感じで面白かったざます。
それと、要さんは怖かったー。西澤さんはちょっとかわいそうだったなあ。この作者の描く女性キャラってなぜにこんな役回りばっかりなんでしょうね。むー。
挿絵は素晴らしい出来でした。p.95の絵にはまいっちんぐ