「トリポッド 1 襲来」 ジョン・クリストファー (ハヤカワ文庫SF)

三本足の巨大ロボット”トリポッド”が地球に襲来。
世界がトリポッドに侵略されていく中、ローリーたち一家は支配に抗し自由を求めて…。

ジュブナイルSFとのことで、難しいことは書いてなくて話は非常にわかりやすい。
あまり派手な展開も強烈なキャラもなく、語り口は淡々としている。
侵略の手段が力押しではなく結構スマートな戦略をとっているのが印象深い。
これ、現代でも通用しそうだよね。
家族の絆というのが1つテーマっぽくなっていて、そのへんは正しきジュブナイルという感じ。
終盤の某キャラの行動とか最後の決断の部分なんかは良いなあ。
大きな勝利がお話の最後に待っているわけではないので、単体作品としての満足度はそんなに高くないんだけど、
これから始まっていく物語への期待を上手いこと煽ってくれる話だったかなーと思います。
次巻以降の本編三部作が楽しみ。