「学校を出よう! 6 VAMPIRE SYNDROME」 谷川流 (電撃文庫)

吸血鬼たちの調査を開始する佳由季。事態を放り出して思索にふける宮野。
吸血鬼の魔の手はついに彼らの身近な人物へと…。

途中までは面白かったんだけど、皆で敵地に乗り込むあたりからはグダグダな展開。
黒幕とその狙いになった人物の性格の悪さを強調してるだけのような結末には少々がっくり。たはー。
まあ、佳由季と若菜のアレとか、茉衣子の見せる脆さだとか、佳由季と真琴の関係の進展具合等、
読み所&見所(挿絵)は多かったんで、良しとしますかな。
1巻からちいっとも感情移入できなかった佳由季にやっと思い入れできるようになってきたのは良かった。

今回の話とは無関係にメタ的な発言を繰り返していた宮野とそこに介入する上位者の存在は、
このシリーズにおける語り手が誰なのかを明確に示唆してると思ってよいですか。
「わたしたちを除いて」の”たち”の中に含まれるのは、彼女たちだけではなくて、さらにその上位の…。
あと、インターセプタとの邂逅によってその前になされた宮野と茉衣子の約束がより印象的になった感じ。
「これからその約束におれは規定される」(by「sense off」)