「エッジウェア卿の死」 アガサ・クリスティー (ハヤカワ・クリスティー文庫)

エッジウェア卿が殺された晩、その妻であり女優のジェーン・ウィルキンスンはある晩餐会に出席しており鉄壁のアリバイがあった。
ところが、屋敷の使用人たちは「エッジウェア夫人が訪ねてきた、彼女が犯人である」と証言する。
名探偵ポアロは事件のからくりを見抜くことができるのか。

事件の真相は予想の範疇だし、本格ミステリとしては水準作かなというところなんだけど、
無駄な描写やエピローグが皆無ですいすい読める。しかも面白い。
キャラの立たせ方や容疑者候補を増やしていく手順、二転三転させていく展開等、
話の転がし方が上手過ぎで、さすがという他ないですよ。ほへー。
こうして、たまーにクリスティーとか読むと、もっと読まにゃって気にさせられてしまうのが困りものなんだよなあ。
あと、ヘイスティングズを馬鹿にしてるんだか誉めてるんだかよくわからないポアロの言動が面白かった。