「君の居た昨日、僕の見る明日 1」 榊一郎 (富士見ファンタジア文庫)

長居優樹は不思議な世界に捕らわれてしまう。そこは木造建築の学校。外は白い平面のみで学校以外には何もない世界。
出会うのは幽霊や狐といった人外の女の子たち。現実に帰りたいと願う優樹だったが……。

舞台設定とそこを主人公が受け入れるまでで1巻終了。
うーん、もうちょっとコメディタッチなものかしっとり泣き系のどちらかにシフトしてくれた方が好みだったかなあ。
カットバックを分割したりなんかせず、前半で一気に語ってしまった方が優樹くんに感情移入できたような気がしないでもない。
でも、キャラの内面描写はしっかりしてるです。優樹くんの抱えた痛みやせつなさはよく伝わってきました。
メインヒロインの詩月は今のところ好感度ランキング全キャラ中最下位。ロリ狐とか四季少女の方が好みざんす。にははー。
イラストの魅力は高め。眼鏡な保険医さんの絵が素晴らしい。
正直言ってこの1巻の時点ではいまいちという評価を出さざるをえないのだけど、
閉ざされた世界の中での学園ものってことで今後に期待できる余地は大きい。
詩月以外のコたちの事情はこれから描かれていくのだろうし、新キャラも出てくるみたいだしね。