「死の仕立屋」 ブリジット・オベール (ハヤカワ文庫)

海辺の街にて複数の死体のパーツを縫い合わせた猟奇殺人が発生。犯行を重ねる殺人鬼は警察官の…。

背表紙あらすじでてっきり叙述トリックがあるものだと思って読んだのにラストに何のどんでん返しもなくて唖然。
うわーん、エピローグの意味が全然わかんねーよー。
…もしかして(ネタバレ反転)殺人鬼の独白(変形フォントで書かれた部分)が、”死の仕立屋”という名の悪魔のものだった。というオチで、
その続編がシリーズで書かれたりするということなのか? おせーて、えろい人。

視点がぽんぽん切り替わるせいか読みにくくてまいっちんぐだし、登場キャラにまったくもって感情移入できないのが困りものなんだけど、
犯人の猟奇ぶりやサスペンスな展開はまあまあの出来でした。
ド外道な殺人鬼が衝動のままに人を殺して斬って縫ってという悪趣味極まりない話を、うひゃーと言いながら楽しめる人ならオススメしちゃってもいいかも。人食ってるので、ウラガーな人にも。

しっかし、「マーチ博士の四人の息子」の次にこれを読んだのは大失敗であります。隊長。
オベールなんてもう読まね、な気分になりました。続編出てもスルーな予感。