「髑髏城」 ディクスン・カー (創元推理文庫)

髑髏城と呼ばれる不気味な外観の古城にて、ある夜、城主が火だるまになって墜落した。
怪事件に挑むのは名探偵アンリ・バンコランとそのライバルであるフォン・アルンハイム男爵。

バンコランものを読むのは初めて。
HMものに比べると作品が若いなという印象。探偵役とか語り手が若いのが理由なのかもしれない
(「プレーグコート」や「パンチとジュディ」のケンウッド・ブレイクは若いのにじじむさいですが)。

カーにしては珍しく?不可能犯罪ではないこともあって、読み手があれこれ想像できる余地は少ないかも。
そのぶん、古典ミステリのあれやこれやのガジェットが色々つまってました。
秘密の通路キタ━(゜∀゜)━。
2人の探偵によるつばぜり合いなところは好みでした。全体に怪奇趣味を色濃くうちだした作品で、”おどろおどろしい”雰囲気もなかなか良いざんす。特に髑髏城の描写が装飾過多気味で面白い。