「バッカーノ! 1931 特急編」 成田良悟 (電撃文庫)

バッカーノ! 1931 鈍行編」の姉妹編。
鈍行編では最後まで正体が明かされなかった殺し屋”葡萄酒”やもう一人の不死者、
そして怪物・レイルトレーサーなどの視点で事件の裏側が語られる。

鈍行編から丸投げされた謎や伏線・エピソードがきちんと種明かしされ、鈍行編を読んでいて不満だった点も幾分か解消。
評価もだいぶ上方修正。ということで、とにかく勢いだけは無駄にある痛快エンターテインメント。面白かったです。

人殺しを屁とも思わない作風はいかがなものかと思わなくもないものの、そのクレイジーっぷりやキャラクタの濃さには圧倒されちゃいます。
特に特急編のレイルトレーサーの人外ぶりには開いた口がふさがりませなんだ。
そして、キチガイばっかりのキャラクタ中でキラリと光る良心(馬鹿だけど)アイザックとミリアが、またいい味出してるんだなあ。