「黒と白のデュエット」 岡村流生 (富士見ミステリー文庫)

第3回ヤングミステリー大賞<佳作>

キャラ小説としてはわたしの好みからそれていて、読んでてあまり楽しくなかった。
電波系なヒロインとか外見美少女な主人公のショタ魅力とか器はいいんだけど、どうにも萌えんのじゃよ。
主人公がどう見ても危ない人にしか思えないヒロインにベタ惚れで盲目的に従ってるあたりがいかんのだと思うが。

ミステリ部分の組みたて方には所々光るものがありそうな島荘せんせの21世紀本格のライトノベル・ミステリ的アプローチと言えなくもないような、
まあいかにも富士ミス的ではありますなという感じで。
ヒロインの鬼道(魔術)という設定は正直邪魔くさい。事件のまとめ方には大萎えでございました。
そういう要素を持ち込むのなら中途半端にせず鬼道の力をばりばり使って劇的に探偵してもらいたいところ。