「妖魔の森の家 カー短編全集2」 ディクスン・カー (創元推理文庫)

この本の半分をしめる中編「第三の銃弾」はハヤカワ文庫の完全版を読んだので、それ以外を読了。
傑作だとの評判通り「妖魔の森の家」は飛びぬけて良いですな。
キャラクタの掛け合いに注意を奪われてて、細かい伏線をほとんど見落としてました(笑)
ラストにHM卿が苦々しげに語るあたりを読んでいて背筋をぞわぞわ這い上がってくる気持ち悪さがなんともはや。
「赤いカツラの手がかり」もとても面白い。

長編じゃないぶんもの語りな部分が少なくて、トリックとかを素直に楽しめる。
カー初心者にはとっつきやすい作品集かも。怪奇趣味はちょっと薄いけど。