「マルタ・サギーは探偵ですか?」 野梨原花南 (富士見ミステリー文庫)

「名探偵マルタ・サギーはまったく推理をせずに事件を強制的に解決させる能力をもっていた」
というお話で、うわわ富士ミス黒い仏な予感ですか!?と思わず買ってしまったなり。
特殊な力をもったカードを使う(マルタ・サギーは「名探偵」のカード使い)というゲームじみた世界観のお話で、正直期待した方向とは外れてました。
とはいうものの、英国をモデルにした都市でマルタ・サギーが探偵稼業を始めるという後半部分はなかなか面白い。
麗しの女王様がいて、悪の秘密結社があって、街の闇に潜む切り裂き魔がいて、怪盗まで登場するんですよ。これはちょっと萌えちゃうじゃないか。
作者は主にコバルト文庫で書いてる人なのだそうで、わりとそういう色もあるようなないような感じ。