「笑う怪獣」 西澤保彦 (新潮社)

理屈まったく抜きで怪獣やら妖怪(改造人間?)が暴れ回るナンセンスコメディで、いくつかの短編がミステリだったりするという連作短編集。 西澤保彦の最近の著作は重苦しいものばっかりだったので(初期はユーモア風味がたっぷりあったチョーモンインですら雰囲気が暗い→『人形幻戯』)、 久しぶりに能天気な西澤節が返ってきたようでたいへん嬉しい。バカバカしい展開や主人公3人組の駄目っぷりに大いに笑わせてもらいました。