TATSUKI 「もしも願いが」 （MARBLE COMICS）

これは素晴らしかった。
ラブコメっぽい作品もあれば、切ないのとかシリアスでバッドエンドなものまであって、いろんな話を楽しめる一冊に仕上がっている。
なにより全体の雰囲気やキャラクタの佇まいがすごく良いんだよねー。
最お気に入りは「冬とエゾシカ」「春とエゾシカ」の二篇。ちょいとお調子者な男子高校生と落ち着いた美術教師（眼鏡）の馴れ初め話。
ひょんなことから先生を意識しだしていく西川くんの初心な反応がたまりませんな。”ただの教師と生徒”以上／恋愛未満な関係にもキュンとくるぜ。
「月下に咲く」も秀逸。
不倫の愛（同性愛）に辛い思いをしている先輩を気にかける後輩。
スーツ萌え（リーマン萌え？）なるものがちょっとだけわかったようなわからなかったような…ｗ
幼なじみの友情＆愛情な表題作も含めて、収録されてる全部とてもよござんした。この作者の二冊目が出たらまた読んでみたいかも。

そういえば、愛好家のお姉さまから以前「肉体関係のないBLはBLじゃない」的なことを吹聴されたことがあるのだけど、”キスどまり”な本作って稀少なタイプなのかな？

もしも願いが (マーブルコミックス)