ポール・アルテ 「七番目の仮説」 (ハヤカワミステリ)
夜の街を警邏中の警察官が遭遇したのは、怪しげなペストの医者とゴミ箱に押し込められた死体だった……。
《ツイスト博士》シリーズ最新刊。
アルテの邦訳が出てたので本格ミステリ分を補給〜。
冒頭の部分なにかに似てる気がするんだよなあ…と思っていたら、訳者あとがきでディクスン・カー『アラビアンナイトの殺人』にふれられてて、なるほどーと納得。
カーばりの怪事件、一癖も二癖もある登場人物、犯人の狡知と周到なトリックに唸らされる、非常にアルテらしいミステリでありました。
昨年の「狂人の部屋」ほどじゃあないけど、アルテ作品としては水準作といったところかにゃ?
一番印象に残ったのは第二部でツイスト博士たちに語られる”ある二人の対決”の場面。
どこまでが本気でどこまでが芝居なのか…!? 二転三転するやり取りにすごいドキドキしちゃったぜー。
七番目の仮説 (ハヤカワ・ミステリ 1815 ツイスト博士シリーズ)
- 作者: ポール・アルテ,平岡敦
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/08/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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