犬村小六 「とある飛空士の追憶」 （ガガガ文庫）

凄腕の飛空士シャルルが受けることになった任務。
それは、未来の皇太子妃を後ろに乗せて哨戒機ただ一機で敵中を突破せよというものだった…。
　海を挟んだ二つの大陸国家が戦争をしている世界。
二つの海を分かつ”大瀑布”なる設定が心ときめくじぇ。前時代の”大瀑布を越えていく”冒険談とか外伝として書いてくれないかな。
心を閉ざしたお姫様と飛空士の青年の生死をかけた逃避行。互いに惹かれあう二人。
うむうむ、ストーリーはしっかりしてるし、空戦シーンもなかなか読ませる。これは確かに良作でありますな。
ただ、シャルルとファナのお互いへの想いとか雰囲気とかがすごく良かっただけに、ラストが……。
やや、ああいう切なくちょっぴりほろ苦い終わり方だからこそ良いんだ！ というのもわかっちゃいるんだけどね。
ファナが身も心もシャルルのものになるエロい展開をつい妄想してしまったワタクシは美少女文庫の読みすぎですか、そうですか。

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)