矢野俊策/F.E.A.R 「ダブルクロス・リプレイ・オリジン 偽りの仮面」 (富士見ドラゴンブック)

《レネゲイド》と呼ばれるウイルスに侵蝕され、超人的な力を得た者──オーヴァード。
敵組織の企みを潰すため泉ヶ丘学園に潜入(転入)することになった高崎隼人は幼なじみの少女と思わぬ再会を果たす…。
 「ダブルクロス」リプレイは今回が初読み。
同じ現代異能ものでも、面白そうなおもちゃを何でもかんでも詰め込んでみた的な「ナイトウィザード」とは全然違うのね。
スタイリッシュな世界観とゲームシステム。ライトノベルで例えるなら「ブギーポップ」シリーズに雰囲気似てるかも。
かけがえのない”日常”を守るための戦い。
ウイルスに犯され、超常的な力を得たのと引き換えに、失ったもの…。
隼人と椿、それぞれの抱える葛藤や想いを描き出していくシナリオ運びがとてもよござんした。
あと、本体は軌道衛星の中、地上に顕現してる姿はホログラム投影……そんな規格外のキャラクタをさらっと演じてみせる社長(鈴吹太郎)に感服。
ヒカルさんかっこよすぎー。