藤原健市(監修:菊池たけし/F.E.A.R )「鏡の迷宮のグランギニョル ナイトウィザード ノベル」 (ファミ通文庫)

輝明学園に通いつつ、絶滅社の傭兵としても働いている高校生・斉堂一狼が受けた新たな任務。
それは、一狼の住む部屋のお隣に越してきた少女を護衛せよというものだった。
 生まれ育った忍の里で磨き上げた《忍者》としての能力を武器に侵魔(エミュレーター)と戦う主人公。
女の子がちょっと苦手な一狼が、何故か姫宮空という美少女と急接近することになり、最初は戸惑ってばかりだったのが……。
二人の初々しいやり取りは微笑ましい気分にさせてくれるし、空に圧し掛かる運命を知り、彼女を救うため自らの持てる力すべてを賭けて戦おうとする少年の決意が読み手の胸を熱くする。
ストレートで気持ちの良いボーイミーツガールな一作でありましたよ。善き哉、善き哉。
TRPGなんてよく知らないし、いきなりリプレイを読むのもちょっとなあ……なんて「ナイトウィザード」未経験者にもオススメしてみたい。
それと、汎用人型決戦《箒》アニスの愉快な台詞回しが素晴らしかった。何このオモシロ口調な機械ッ娘!


ナイトウィザード」関連作品感想:
「紅き月の巫女」
「黒き星の皇子」
「白き陽の御子」
「スターダスト・メモリーズ」
「蒼き門の継承者」