青橋由高 「あねスポッ! お姉ちゃんと体育祭」 (美少女文庫)

高校入学を機に姉たちと離れて暮らしていた弟、一樹が帰ってきた。再び一緒にいられる嬉しさ半分、何の相談もなく遠くへ行ってしまったことへの怒りが半分、複雑な心境の姉たちだったが…。
 ヒロインがお姉ちゃん×3。
ぐ、ぬかったわ。拙者「あねらぶ」に手を出す機会を間違えたでござるっ!
 続けて読むカタチになってしまったこともあって、どうしてもあちらと比べてしまうのだが、青橋作品の現時点のベストともいえる「あならぶ」とでは、さすがに一枚落ちる感は否めない。
三姉妹にスポーツ少女の属性をつけたり、主人公に怪我からの復活なストーリーを用意してみたり、工夫を凝らしている点は評価できるのだが…。
長姉と三女のキャラクタがいまいちなのよねえ。
細やかな気遣いの出来ない二人に対し、誰よりも真摯に一樹のことを心配している夏雪(次女)はすごく魅力的。無表情っ娘で一見とっつきにくくて、でも、そんな自分を誰よりも理解して慕ってくれる義弟へ密かに寄せる想い。チアリーディングを始めたきっかけとクライマックスでの姿もよかったなあ。
姉ハーレムじゃなくて夏雪メインだったら良かったのにーというのが率直な感想。


感想リンク:
青橋由高さん(解説)
とくめーさん
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読ライトノベル録
読書犬の生活

あねスポッ!―お姉ちゃんと体育祭 (美少女文庫)

あねスポッ!―お姉ちゃんと体育祭 (美少女文庫)