新井輝 「ROOM NO.1301 #9 シーナはヒロイック!」 (富士見ミステリー文庫)

シーナとのライブをきっかけに健一の中の何かが変わり始めていた。
出逢って初めてえっちをしたときから、ずっとはぐらかし続けてきた綾の想いに健一は真剣に向き合うことに…。
 実に一年ぶりの長編(間に「しょーとすとーりーず」が一冊刊行されている)。
雰囲気的にそろそろシリーズ完結も見えてきたような、そうでもないような。
今までうだうだと悩み続けていた健一がようやく吹っ切れたご様子。
それが正しいことなのかわからなくても、それで二人の心が満たされるなら……。
綾さんが幸せそうなので善しとしようではないか。
決死の想いを込めた告白が相手に届かなかった。
傷ついた少女がただ一人の理解者に求めるものは、優しさか、肌のぬくもりか。

ROOM NO.1301〈#9〉シーナはヒロイック! (富士見ミステリー文庫)

ROOM NO.1301〈#9〉シーナはヒロイック! (富士見ミステリー文庫)