石持浅海 「心臓と左手 座間味くんの推理」 (カッパノベルス)
那覇空港でのハイジャック事件から数年。
大迫刑事は事件の渦中で出会った若者──通称”座間味くん”と再会し…。
「月の扉」で殺人の謎を解いた”彼”が再び探偵役を務める連作短編ミステリ。
こんな事件があってね……という話から、そこに隠されていた、警察が気付いていなかった可能性を導き出していく。
過激派、新興宗教、在日米兵など、関係者がやや特異な立場/思想にある事件ばかりなのが特徴的。
傾向は「月の扉」よりも対人地雷シリーズの「顔のない敵」の方に近いかも。
事件のひっくり返しとそこから見えてくる人間模様。ほの暗い情念が渦巻いております。うへーい。
ベストは「心臓と左手」かな。でも、これ某作品とネタかぶってるよなあ*1と思わなくもなかったり。
感想:「月の扉」
- 作者: 石持浅海
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/09/21
- メディア: 新書
- クリック: 9回
- この商品を含むブログ (78件) を見る