瀧川武司 「イガジョ！」 （富士見ファンタジア文庫）

白球に青春をかける（忍の）少女たち。
高校女子バレーボール《裏の全国大会》で繰り広げられる──伊賀と甲賀、戦国の世より続く宿命の対決!!
　忍法ならぬ”魔球”が飛び交う超絶バレー。ファミコン世代としては「熱血高校ドッジボール部」を思い出させる一品である。
タイトルの「イガジョ！」とは伊賀女子高等学校の愛称。どうせなら山田風太郎へのオマージュの意を込め、サブタイトルに「排球忍法帖」とでも銘打てばよかったのに。
さらに無効化の魔球を左手に宿すヒロインとか（以下略）
球を炎につつませたり、相手の動きを封じたり、くノ一が繰り出す魔球の数々とスポ根展開の二重奏が楽しい。
白眉はなんといってもレシーブの名手”すめらぎみかど”であろう。彼女はなんとペンギンなのだ。
床に瞬時に氷をはり、その上を滑ることでどんなアタックでもレシーブしてしまう魔球・薄氷。絵を想像すると激萌えじゃないか!?

イガジョ! (富士見ファンタジア文庫)