金庸 「秘曲 笑傲江湖 三 魔教の美姫」 (徳間文庫)

内傷はいまだ癒えず、華山派一門との溝は深まり、令狐冲(れいこちゅう)は生きる気力を失いつつあった。
そして、邪派の者との関わりが令狐をさらなる混迷の渦へと巻き込んでいく…。
 《殺人名医》とか《五毒教の美女教主》とか、ケレン味あふれるキャラクターが入れ替わりたちかわり、現れては去っていく。
おおう、初登場の”第三のヒロイン”任盈盈(じん えいえい)もなかなかの萌えキャラっぷりじゃないかー。
邪派の大物で武術は凄腕、琴と簫は達人級、気位高く苛烈な気性の美少女。っていうか令狐に対する態度はどう見たってツンデレだ! ツンデレさんがいるよ!
主人公が悩み苦しむなかで不意に訪れるラブコメ風味。これで頬を緩ませずにいられようか、いやない。
純情が過ぎて恋情を本気にしてもらえなかった儀琳さんよりも盈盈が何歩かリード、という感じかしらん。
「独孤九剣」や「笑傲江湖」の秘密を明かせないがために、敬愛する師父や一門の者から疎まれてしまう。
岳先生ももうちょっと愛弟子のことを信頼してくれればなあ…。
新たな出会いによって得たものもあれば、失ったものもある。
正派・邪派入り乱れる騒乱の果てにまつものは!? つづくっ。


感想:一巻
二巻

秘曲 笑傲江湖〈3〉魔教の美姫 (徳間文庫)

秘曲 笑傲江湖〈3〉魔教の美姫 (徳間文庫)