鯨統一郎 「間暮警部の事件簿 マグレと都市伝説」 (小学館文庫)

事件の調査に赴いた小林君とひかるの前に現れる、特命刑事・間暮とその部下・谷田貝美琴。
持ち前の美声で歌を披露した間暮は言う──「これは見立て殺人なのです」と!
 かの傑作「『神田川』見立て殺人」悪夢再び間暮警部が帰ってきた。
しかも今回は郷ひろみ小泉今日子近藤真彦といった昭和のアイドルたちのメドレー見立て殺人なのだ!(どどーん)
…ううむ。事件の概要を歌謡曲の歌詞に強引に結びつけてしまうのは前作同様なんだけど、
それがメドレーってことで各歌詞の都合のいい部分だけ引用する形になっているせいか「そんな無茶なー」という面白みがどうにも薄い。
都市伝説もタイトルに入れるほどの意味はないしな…。
とまあ、正直言って出来はいまひとつなものの、それでも「『神田川』見立て殺人」愛好家*1なら楽しんで読めることうけあい。
ほら”なんてたって鯨統一郎”だしw
全七話の中では「マグレと中森明菜とディズニーランドの誘拐」が一番面白かったかな。

間暮警部の事件簿 マグレと都市伝説 (小学館文庫)

間暮警部の事件簿 マグレと都市伝説 (小学館文庫)

*1:間暮の出オチで笑えるような読者