きぬたさとし(原案:賀東招二) 「ドラグネット・ミラージュ」 (ゼータ文庫)

麻薬捜査の途上で相棒を殺害されたケイ・マトバ。
誘拐された妖精の救出のために異世界セマーニからやって来た少女騎士ティラナ。
剣と魔法、機械と銃が混在する都市を舞台に描くファンタジック・ポリス・アクション。
ライトノベルで刑事ものというと、大迫純一「黒のポリフォニカ」と吉田茄矢ネコミミメイド作家)「BAD×BUDDY」シリーズがまず思い浮かぶ*1
魔法が存在する世界で、ノリはアメリカンな刑事ドラマ風──ということで、先にあげた両作品のちょうど中間くらいに位置づけられる。
ただ、ハードボイルドな雰囲気とかウェットなドラマ作りなら「黒ポリ」に軍配が上がるし、ノリの良さと軽妙な会話なら「BAD×BUDDY」の勝利。
異世界コミュニケーションやら、銃と剣技がいりみだれるアクションの”瞬間の格好良さ”等々、本作が優れている部分もあるんだけど、ぶっちゃけその2作品ほどの面白さはないかな…と。
とはいえ基準以上の作品ではあることだし、2作目は読みますよ。
ティラナ(本作)がマティア(黒ポリ)やヴィスコ(BAD×BUDDY)に肩を並べられるくらいの萌えキャラになってくれたらいいな。

ドラグネット・ミラージュ (竹書房ゼータ文庫)

ドラグネット・ミラージュ (竹書房ゼータ文庫)

*1:メイド刑事」は読んでない