道尾秀介 「シャドウ」 (東京創元社)

母を亡くした少年とその父。彼らと家族ぐるみで付き合っていた水城家。2つの家族に落ちる影とは…。
ミステリ界・注目の若手作家を初読み。ひとまず昨年の各種ベストで評価の高かった本作品を手にとってみた。
我茂家と水城家、2つの家族の間に漂う不穏な気配。様子のおかしい少女と大人たち。何が待ち受けているのか、いま一体何が進行しているのか、視点人物たちの見たものや考えていることはどこまで信用できるのか。
予断を許さない展開に引き込まれ、ぐいぐい読み進めた先、物語の様相を一変させるラストにほほうと感嘆して読了。
リーダビリティも非常に高く、なるほど確かにミステリ好きならば注目して然るべき作家だと納得した次第。

シャドウ (ミステリ・フロンティア)

シャドウ (ミステリ・フロンティア)