ディクスン・カー 「連続殺人事件」 (創元推理文庫)

鍵のかかった部屋の窓から墜死した老人。自殺したのか、それとも殺人か。現場に残されたスーツケースに仕掛けられていたものは…!?
 史学教授のアランが寝台列車で鉢合わせした相手は新聞紙上でつまらない争いをしていた論敵──しかも会ってびっくり、女性だったのだ。
アランとキャサリンのいきさつはどう見たってラブコメです。
成り行きで同じ寝台で夜を明かすことになったり、色っぽいことなど何もないはずの2人を周囲が勝手に勘違いして…な展開にニヤニヤ。
自家製ウイスキーで悪酔いした連中の暴走、散々な目にあいまくるスワン君、等々、ドタバタ要素も楽しい。
ミステリとしてはわりあいスマートな一品。墜死事件で利用されたトリックは読んでる途中ピンと来ました。
以前どこかでトリック解説か何かを目にしたことがあるのかも。

連続殺人事件 (創元推理文庫 118-10)

連続殺人事件 (創元推理文庫 118-10)