佐藤ケイ 「私立!三十三間堂学院 5」 (電撃文庫)

憧れの先輩を追いかけ三十三間堂学院に入学した六道明日香。ちょっとした誤解から生徒会と揉めてしまい…。
 カラーページのキャラ紹介欄に芦原真奈が載ってにゃい。海外行ってて出番すら無い。あうう、巻を重ねるごとに扱いが悪くなってゆくような…。
気を取り直して、今回のメインヒロイン、いくら見た目”スケバン”キャラにしたって目付きが悪すぎる。三白眼が怖いよう。
せっかく表紙を飾るんだから、せめてもうちょっとかわいらしく……怒りに吼えてる姿でもよかったのでは。
喧嘩っぱやくて言葉使いも乱暴、一見して不良っぽいけれど、心根はとても優しいいい子。
誤解からくるすれ違いが反感とさらなる誤解を呼び、大切にしていたものが遠ざけられ、取り上げられていく。
次第に追いつめられていく明日香の心の叫びが胸に痛くて、それだけにラストは感動的でありました。
ガール・ミーツ・ガールとしても読めるよね、今回。
3巻の伊緒、4巻の佳耶、今回の明日香と人付き合いが不器用な娘が続けてヒロインに抜擢されてて、佐藤ケイはそのへん描くのが達者だなあと改めて感心してみたり。
…それにしても、物語の要請上どうしても憎まれ役をさせられることの多い生徒会連中が最近ちょっと不憫になってきたかも。奴ら読者人気も低そうだしなあ。


感想:
1巻
2巻
3巻
4巻

私立!三十三間堂学院〈5〉 (電撃文庫)

私立!三十三間堂学院〈5〉 (電撃文庫)