柴田よしき 「クリスマスローズの殺人」 (祥伝社文庫)

浮気調査にあたっていたメグが巻き込まれることになった不可解な事件。絞殺した女性の周囲にクリスマスローズを撒き散らす連続殺人事件との関連は…。
 吸血鬼の存在が公に認められた世界。彼らの多くは政府によって保護・管理された村──Vヴィレッジで安楽に過ごしていたが、村を離れ、人の社会の中で仕事をし生活している吸血鬼たちも中にはいた。本編の主役、探偵業を営んでいるメグもその一人。
探偵も刑事も吸血鬼。「BLACK BLOOD BROTHERS」でコージーミステリやったような話です。たぶん*1
事件の中にばら撒かれた些細なヒントから真相を導き出していく手管が丁寧でよろしい。吸血鬼設定がきちんと展開に生かされてるのも◎。ライトな異世界本格のお手本にしたいくらいの一品。
こういうの富士ミスで誰か*2書いてくれないかなあ。


感想:「Vヴィレッジの殺人」

クリスマスローズの殺人 (祥伝社文庫)

クリスマスローズの殺人 (祥伝社文庫)




*1:「BBB」は未読なので推測

*2:「平井骸惚」の人とか「シャーロット」の人とか