萩原麻里 「トキオカシ」 (富士見ミステリー文庫)

時の呪いをかけられた血族・時置師の少女とその対となる少年の出会い。
時置師と時の輪に秘められた謎とは…。
 鷹野祐希に続くX文庫からの越境組が富士ミスに登場。
この作者の本を読むのはティーンズハートで出てたデビュー作以来だなあ。
 本来10人しか存在しないはずの時置師にあらわれた11人目。
異端として他の時置師から突き放され、双子の妹と手を取り合って生きつつも一人孤独に耐えてきた眞名がようやく出会えた運命の相手。
相手に近づきたい……けど迷惑だったらどうしようと逡巡するヒロインが何より可愛らしくてよござんす。
誠一くんの、恰好良すぎない、でも眞名にとっては辛いときにちゃんと頼りになってくれる等身大の王子様っぷりも好感度大。
そんな二人の初々しいやり取りが微笑ましいなあ、もう。
少女系らしいロマンチックな設定と後半の重めな展開、富士ミス仕様のLOVEのバランス配分は悪くないかと。


感想:「ましろき花の散る朝に」

トキオカシ (富士見ミステリー文庫)

トキオカシ (富士見ミステリー文庫)