吉田茄矢 「ヒドラ -HYDRA- 2」 (富士見ミステリー文庫)

収容所を襲った恐るべき病は村へとその手をのばし始める。
ハナとウミ、アラタとエイト、彼らの運命は…。呪われた血が招く禍と悲劇。
終始、緊張感あふれる展開が続く。
猛毒の血により人ならぬ者になっていく恐怖。突然の災禍に巻き込まれた村人たちの戸惑い。その中心にある2人の少女の孤独と苦しみ。
動き始めた事態は斜面を転がり落ちるように取り返しのつかないものへと突き進んでいく。
アラタとエイトのすれ違い、ハナとウミの互いへの依存と反発、各キャラの関係性と内面が話の流れにうまく乗っていて、結構惹き込まれちゃいましたよ。
前巻で感じたイマイチ感も見事解消してくれたし、寂寥感を漂わせるラストがよござんした。


シリーズ感想:
1巻