佐藤ケイ 「私立！三十三間堂学院 ４」 （電撃文庫）

過去の辛い経験から対人関係にとても臆病になっていて、周囲につい素っ気無い態度をとってしまう相楽佳耶。
登山イベントを機に彼女の閉ざされた心は開かれるのか…!?
　今回のヒロインは雨女。
傍目には相当キツイ無愛想キャラな少女の内にある傷つきやすくて寂しがりやな心。
不器用な佳耶が法行たちに引っ張られることで少しずつ少しずつ前向きになっていく姿がとてもよござんした。
ラストは感動的ですらある。
そんなヒロインの葛藤や法行の奮闘ぶりをよそに、周囲の連中が勝手に暴走して騒動を拡大させてしまうのが三十三間堂クオリティ。
思い込みから法行を斬ると決意した会長、それを阻止せんと動く山路あやと寮生たち。
それにしても、今回の会長はちょっと傍迷惑にすぎるよな。
お話作りの都合で汚れ役（お邪魔キャラ）を担当せざるをえないにしても、こんな展開じゃ普通に読者に嫌われちゃうよなあと思ったり。
まあ、いまさら会長の萌えイベントなんて用意されても困るんだが。
それから、黒幕に徹するかと思われた山路あや嬢にもいつの間にかフラグがたってませんか？ コノヤロウ！
　法行を巡っての真奈vsあやの策士頂上決戦が見られる日が近いやもしれぬ。
でも、その前にっ。真奈のメインヒロイン話を切に希望するっ！


感想：
１巻、
２巻、
３巻

私立!三十三間堂学院〈4〉 (電撃文庫)