久住四季 「トリックスターズM」 (電撃文庫)

 誰かが仮面の男に襲われる”未来”を視た周。
城翠祭2日目のイベント”マスカレイド”の”どこ”で”誰”が被害者になるのか…?
 未来視という特殊設定に被害者は誰?な推理を合わせたミステリ展開がかつての西澤保彦作品を彷彿とさせる「トリックスターズ」シリーズ4作目。
何とかして読み手の意表をついてやろうとする作者の心意気はこれまでの3作同様。
未来視のメカニズムに若干首をかしげたくなる部分もあったりするんだけど、まあ、そのへんは佐杏冴奈が言ってることを周くんが鵜呑みにしてるだけで
”それが作品内の真実不変のもであるとは保障されていない”わけだしね。
 名探偵とは謎を解く”意志”であるとか、これまでの物語を通して積み上げてきた周くん自身の変化であるとか、
さらに女の子連中に色んな衣装着させてワイワイやってみたりとか、シリーズ最薄なわりに盛り沢山な内容で面白うございましたよ。

 今回、メイドさんなひおっちも結構くるものがありますが、いみなたんが周くんに噛みつくシーンがアタクシの萌えアンテナにずっきゅーんとキマシタ。
いみな嬢こんなに可愛いのに何故に作者は出番を増やさないのですか。
いみなたん主役の短編(推理もの)でも書かせろよ編集部。
あと、最大の不満は、せっかくコスプレイベントなのに周くんのイラストが今回も無いことだーっ(涙)
だ、誰か、セーラー服な周くんを描いてくれませぬかっ。そんな同人イラストはどこぞにありませぬかーっ。