支倉凍砂 「狼と香辛料 II」 (電撃文庫)

賢狼ホロと行商人ロレンスの旅を描く商売ファンタジー第2弾。
前回手にいれた胡椒を売るところから始まり、信用取引の失敗から窮地に陥るロレンス。
パワープレイでも舌先三寸の化かしあいでもなく、あくまでその世界の経済システムの中で、商人の流儀をもってして事態を推移させようとする物語展開が良い良い。
ホロという切り札はあるにしても、それを使う代償はロレンスの夢とこれまで築き上げた商人としての矜持のすべて、
だからそれ以外の方法で何とかせにゃならんのだ、多大なリスクを犯してでも、例え他人を利用してでも!
…と理解しながら、それでも非情にはなり切れないロレンスがいい味だしてるなあ。
ホロと一緒にいることで商売上助けられる部分は多そうだけど、ロレンスくん逆にそのせいで身に余る利益と選択肢を手にして判断を鈍らせてるんじゃないの? という気がしなくもなかったりしてー。
それと、おまいらイチャイチャしすぎ。つかず離れずのじゃれ合いにニヤニヤしてられたのも最初だけ。
2人旅で他につっこんでくれる存在もいないし、さっさとくっついちゃうか、恋のライバルでも出てこいよ、ちくしょうめw


感想:
「狼と香辛料」