{book]久住四季 「トリックスターズD」 (電撃文庫)

ミステリを模った魔術師の物語・シリーズ3作目。
今回は「冷たい校舎の時は止まる」や「閉鎖のシステム」系の建物に閉じ込められるというお話。
真相解明の直前になってようやく作品の仕掛けに気付く。
へーえ、なんだかんだいって今回もミステリ的な味わいを備えた作品に仕上げてきたんだなあ。
メタミステリな趣向の使い方や伏線の張り方にもちょっと感心しちゃいましたよ。
まあ、ちょいとアンフェアなこともやってるんだけど、そのぶんサプライズにつながってるので許容範囲かなと。
”概念を召喚し付与する”という魔術の設定解説なんかも興味を惹かれたし、作者の中に構築されてるのであろう魔学世界をもっと覗いてみたいなーとも思ったりして。
魔術師ミステリという作風をどこまで続けていけるのか。
そして周くんはいつイラスト化されるのか。佐杏先生はいつまで表紙を独占するのかw 何かと先が気になるシリーズであります。


感想:「トリックスターズ」