「アストロ! 乙女塾!」 本田透 (スーパーダッシュ文庫)

評論家としての本田透にはちっとも興味ないけれど、氏の書く小説に冠された”キモメン文学”の呼称には何故か惹かれるものを感じてしまう。そんな微妙なお年頃であるところのリッパーさんでありますが、表紙にいる美少女が女装した少年だと聞かされては、女装少年スキーとしてチェックせずにいられようか、いやないっ。ということで読みました。
文庫なのになぜか上下二段組。
虚実いりまじった脚注が度々本編中にはさまる構成。
オタク知識の弾丸を乱れ撃ちまくるギャグ模様。常にまっとうな道を外し続けるおバカな展開……と、何かと規格外で”やりすぎ感”の漂う一品になってました。
キャラクタも萌え要素もギャグもストーリーもすべてが一瞬で消費されてしまうような軽薄さで、いろんな意味でライトノベル界の極北を疾走しているような印象。そうか、これがキモメン文学なのか。
ちなみにリッパーさん的最萌えポイントはヒカルが何かとフランソワちゃんのお尻を撫で撫でしてるところ。
とりあえず、読んでて面白かったのは確かなので、二見ブルーベリーの「キラ×キラ」も近いうちに読もう。