「時計城の淫猟歌 少女探偵の事件簿・さらわれた歌劇団」 市川光紀 (ナポレオンXXノベルズ)

99年発行。羽沢向一(市川光紀)デビュー作。
死体を機械仕掛けの自動人形に仕立て上げ衆目にさらすことを繰り返す怪人・屍猟機と少女探偵・神崎鞠絵
怪人vs探偵ものの物語に官能シーンを放り込んだミステリ+Jポルノな一冊。
富士見ミステリー文庫で出てもおかしくないくらいにはミステリー。
自動死体等、猟奇的な要素もなかなかの出来ばえで部分部分では光るものあり。
なんだけど、キャラクタがなあ…。全然好みに合いませなんだ。
脇役なんて萌えっ気の欠片もわいてこないし、主人公の少女探偵ですら可愛げがないんだもん。
こんな奴らが乳繰り合おうが死のうが何しようが別にどうだっていいよ(ひどい)。
Jポルノ界の第一線で活躍してる?羽沢向一も、デビュー作の頃はキャラ作りもポルノ描写もまだまだ実力不足だったということなのかにゃー。

作品が面白かったかどうかはともかくとして、ミステリとポルノの融合というコンセプトに関しては評価しておきたいところ。
今の美少女や二次元ドリームからはなかなかこういうのは出せないんだろうけど、
二見ブルーベリーあたりから”Jポルノ界の「GOSICK」”が出てきちゃったりしないもんかなーとふと思ってみたりして。


感想リンク:元さん
古川敦史さん
こぼさん