「BLACK JOKER -少女たちの方程式-」 あくたゆい (富士見ミステリー文庫)

第5回富士見ヤングミステリー大賞(奨励賞)受賞作。
送りつけられた黒いカードの謎と連続殺人、いかにもミステリ風な導入なれど、
すぐに秘密組織な方向へと話が行ってしまうので、謎解きを期待してしまうと腰砕け必至。
謎多き美少女とごく普通の女の子の友情を描いた準”百合もの”としてはぎりぎり合格かなー。
ミシェルと真純、2人のお互いへの想いと尊重し合いが丁寧に書かれているのには好感がもてる。
ビクターやトキオのキャラも女の子読者のツボをついたものになってるんじゃなかろうか。
トキオくんかわいいっすね。
本編読了後に編集部解説を読んでびっくり。投稿作の段階では主人公の片割れである真純がいなかったそうな。
えええー、真純のおかげでミシェルのかわいらしさが引き出されてるというのに、元はどんな殺伐とした話だったのやら。